ぺるけ式ヘッドホンアンプのパーツ交換
DAC IV変換回路のパーツ交換をしたところ、顕著な効果が出たため、調子に乗ってぺるけ式ヘッドホンアンプのパーツ交換をしてみました。
信号経路上の部品としては...抵抗、コンデンサ、トランジスタ/FETが挙げられます。コンデンサは製作時に比較/試聴して選択したため、今回は抵抗とトランジスタの一部を交換する作戦。
抵抗の交換には手間がかかるため、信号系路上の抵抗のみを対象とします。抵抗の音質はいろいろなWebサイトで語られており、比較的評判がよく、安価で入手しやすいタクマン電子のREYを選択。
トランジスタはダイアモンドバッファを構成する2段分を交換します。前段は定番の2SA1015/2SC1815からローノイズな2SA970/2SC2240に、出力段は2SA1358/2SC3421から2SA1930/2SC5171に変更。2SA1930/2SC5171はコレクタ電流の変動に対してhFE値の変動がほとんどなく、SOULNOTEの製品に多用されている模様で、音質は期待できそう。トランジスタは多めに入手してhFE値の近いものを選択しています。
音質に影響しそうなのは、初段FETの2SK170と思われますが、これはぺるけさんがバイアス特性の揃ったペアを選択してくださったので、この部分は変更しないのが得策と判断。
さっそく音を出してみたところ...なんだか歪んだ音。部品の選択のレベルの問題ではなく、結線を誤っているか部品が壊れているかのどちらかと思われます。通電した状態で各部位の電圧を計測してみると、電源からの供給電圧が異常に高い状態。3端子レギュレータが正しく動作せず、入力電圧がそのまま出力されている模様。ファインメットビーズを導入するために、3端子レギュレータの半田を除去する際に、熱しすぎて内部でショートしてしまったのではないかと。試しに電圧降下用に抵抗を入れて試聴したところ、かなり改善しました。さっそく、3端子レギュレータを注文。
後日3端子レギュレータを交換した結果、正常に動作しました。
気になる音質は...期間が開いてしまったので、以前の音質と比較しにくいのですが、かなり音質が向上したように感じます。
- 情報量は多いのに刺激的な音が減ったように感じます。Yaqin SD-CD3の真空管を交換して以来「音楽ソースによっては人の声のさっか音が気になる」傾向だったのですが、これが明らかに改善されました。
- 音源が多くても破綻せずに安心して聞ける点。これまではフルオーケストラのアルバムから遠ざかっていましたが、これなら聴いてみようと思えるぐらいの改善です。
- 今までより空間の奥行きがリアルに感じられるようになったような気がします。
今回は予想以上の変化でした。最終段のトランジスタを2SA1930/2SC5171に交換したのが良かったような気がしますが、他と一緒に交換したので証明できない。
自分の中ではオーディオ機器の改善がブームだったのですが、これで一通りやりたいことは終えた感があります。小さな改善の積み重ねでしたが、自分としては満足できる結果が出たと思っており、ニヤニヤしながら音楽を聴きまくっている今日このごろ。
by vortexes
| 2014-08-09 20:08
| audio